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40代でリフォーム・リノベーション!予算に関するあれこれを徹底解説

家族構成やライフスタイルが安定してくる40代は、腰を据えて落ち着いたリフォーム・リノベーションを検討できる年代。20〜30代に比べて収入が高くなる傾向もあり、予算的にもリノベーションが実現できると考えている人も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな40代リフォーム・リノベーションの予算に関して、費用相場、予算を抑える方法、気をつけたいポイントといったあれこれを解説していきます。

40代リフォーム・リノベーションの予算はどれくらい?

40代リフォーム・リノベーションの費用相場

40代に限らず、全世代の一般的なリフォーム・リノベーションの費用相場を見ていきましょう。ここで紹介するのは、マンション(60m2程度)と一戸建てそれぞれにつき、フルリフォーム・リノベーションをした場合の中心価格帯です。

これはあくまでも一般的な費用相場であり、素材にこだわったリノベーションであれば、マンションであっても1,000万円を超えるケースはあります。また、優先順位をつけることで、一戸建てであっても1,000万円以下に抑えることも可能です。

費用の内訳は?

物件購入費用を除く、リフォーム・リノベーションにかかる費用としては、次のような項目が挙げられます。

  • リフォームに使用する建材などの材料費
  • 工事を行う職人や現場監督などの工賃
  • 設計費、デザイン費
  • そのほか諸費用

上の3つはイメージしやすいですが、わかりづらいのが4つ目の諸費用です。リフォーム・リノベーションにあたっては印紙代やローン手数料など、一般的に工事費の5〜10%程度と言われる諸費用が必要となります。諸費用の具体的な内容については、こちらの記事をぜひご覧ください。

参考記事:全面リフォームの工事以外に必要なその他の費用

また、40代になると収入にあわせて、リフォーム・リノベーションの予算も余裕を持って設定する傾向にあります。

「2021 Houzz&Home(日本)住宅リフォーム・リノベーション 2020年・2021年 市場調査」によると、リフォーム・リノベーションを工務店やリノベーション会社といった専門家に依頼した割合は、20〜39歳で60%であるのに対し、40〜54歳では89%に達しています。

このように40代リフォーム・リノベーションは、住まいや設備の修繕・更新という機能面だけでなく、質の向上に予算をかける人も多いと考えられるでしょう。

40代リフォーム・リノベーションの予算を抑える方法

20〜30代に比べ、質の高さが求められる傾向にある40代リフォーム・リノベーション。こだわりを盛り込もうとすればするほど、コストは高くなるものです。続いては、どうしてもコストがかかりがちな40代リフォーム・リノベーションにおいて、予算を抑える方法について紹介していきます。

実現したいことに優先順位をつける

検討初期は、リフォーム・リノベーションで実現したいことを、家族全員で出し合うことが大切。家族の希望を最大限叶える住まいつくりは、リフォーム・リノベーションの成功と言えるでしょう。

ただし、全てを実現しようとすれば、コストは大きく膨れ上がっていきます。予算を抑えるためには、実現したいことが出揃ったら、必要性や想いの大きさなどに従って、優先順位づけをしていきましょう。優先順位の高いところはできる限りこだわり、逆にそれほど順位が高くない部分については、グレードを下げる、あるいは取りやめるといった判断をします。

ライフスタイルや家族の希望に合わせた、メリハリのあるリフォーム・リノベーションを心がけることで、適切な予算に抑えられるでしょう。

CDではなくVEを意識する

建築の世界で予算を抑える場合、大きく分けて「CD(コストダウン)」と「VE(バリューエンジニアリング)」という2つの考え方があります。

CDとは、コストがかかる部分を取りやめたり、素材や設備のグレードを下げたりして、費用の圧縮を図ることです。一方のVEとは、希望の実現に対するアプローチを変えて、結果的に費用を圧縮することを指します。

例えば、こだわりの海外製キッチンを入れたいと考えているケースで見てみます。設置したいと考えているキッチンは、予算に見合わないのでメーカーの既製品に変更するというのはCDであり、同じものを海外直輸入に切り替えることで費用を圧縮するというのがVEの考え方です。

CDではなくVEを意識すれば、当初の希望をできる限り反映しつつも、効果的に予算を圧縮できる可能性があります。

40代リフォーム・リノベーションの予算で気をつけるべきこと

繰り返しになりますが、20〜30代に比べ40代は収入が高くなる傾向にあることから、リフォーム・リノベーション予算も高めに設定する場合が多いでしょう。ただ、40代になると支出も増える可能性がある点は、注意が必要です。

特に子どもがいる家庭では、中学校・高校・大学と進学するにあたり、教育費が大きくかかります。文部科学省の「平成30年度 子どもの学習費調査」によると、子ども1人あたりの教育費は、幼稚園〜高校まで全て公立に通うケースでも総額約541万円。全て私立に通うケースでは約1,830万円にもなり、教育費が家計の中でも大きな負担になることがわかります。

加えて、40代ともなれば親の介護、自身の老後資金なども考えていかなければなりません。こうした将来追加でかかる費用も盛り込んで、リフォーム・リノベーションの予算を計画することが大切です。

参考:「平成30年度 子どもの学習費調査」

まとめ

結婚・出産といったライフイベントを経て、ライフスタイルが安定してくる40代。収入も増えてくるため、リフォーム・リノベーションの予算も高めに設定するケースが多いでしょう。しかし、教育費や老後資金の貯蓄など40代ならではの支出項目もあるため、将来も見据えた無理のない予算計画が求められます。

やりたいこととコストのバランスをしっかり見据えた上で、自身や家族のライフスタイルに合った理想の住まいを実現していきましょう。