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単なるコストダウンではない、価値はそのままにコストコントロールをするVEリノベーション

リノベーションプランの作成は、夢を具体的な形にしていく心躍る作業ですね。欲しかったあの機能、憧れのあの設備、などなど、どうしても盛り込みがちに。ところが、ようやくプランが出来上がったら予算オーバーしていたという例もよく見聞きしませんか。

では、予算内に収めるにはどうすればよいのか。希望していた内容をあきらめるのではなく、アプローチを変えてみることで、費用を下げることができるかもしれません。

今回は、価値を下げずにコストを下げるリノベーションのコスト管理手法、VEリノベーションについてご説明していきます。

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リノベーションプランの費用を下げる2つの方法

リノベーションの現場のコストコントロールには、大きく二つの方向性があるとされています。見積書などが出そろったところで費用が高すぎるとなった場合、直接的に費用を減らすコストダウン(CD)と、柔軟にプランを変えて費用を下げるバリューエンジニアリング(VE)のふたつです。

コストダウン(CD)といわれる方法は、金額の大きい設備の設置を取りやめたりグレードを下げたりするなど、プランの中から何かを差し引いて金額を下げていく方法。コストダウンをするときには、何を残して何をあきらめるのか、という選択をすることになるでしょう。

一方、バリューエンジニアリング(VE)は、プランそのものを見直し、リノベーションで達成したい目的に合わせて異なるアプローチを試します。その結果、使う設備や建材が変わって費用の削減につながる効果が期待できます。

リノベーションの目的を達成しながらコストは予算内に抑えるために、バリューエンジニアリング(VE)をうまく進めていきたいところですが、そこで意識しておきたい大切なことが2つあると言われます。バリュー(価値)とは何かを明確にすることと、コストについてはプロにアドバイスしてもらう、ということです。

VEリノベーションのポイント1|バリュー(価値)をはっきりさせる

予算オーバーでこのままではプランを進められない、となったとき、大切になってくるのが、リノベーションで達成したい目的です。何にバリュー(価値)を見出してリノベーションプランを作っているのか。それがはっきりしていれば、プラン見直しの方向性も決めやすくなります。もしリノベーションの目的があいまいだと感じたら、ちょっと立ち止まって考える時間を意識的にとっても良いでしょう。

費用を削ろうとして建材や設備のリストを見直していると、いつの間にかより費用の掛からないアイテム選び、アイテム探しで解決しようという考え方になってしまうかもしれません。費用のために、欲しかった機能や設備をあきらめたり中途半端な機能のものに変えたりするのでは、リノベーションの目的が十分に達成されず、満足度も下がってしまいがちなので本末転倒ですね。

リノベーションのプランは、一つではありません。実現したい住まいや暮らしに近づく道が他にあるかもしれません。例えば、和室を作ることに費用がかかるとします。趣味などのためにどうしても畳敷きの和室が欲しいのか、畳の風合いを生かした和のテイストのある空間を取り入れたいのか、という方向性の違いによって、アプローチの幅も変わってきます。バリュー(価値)がはっきりしていれば、アイテムに縛られず柔軟な考え方ができるでしょう。

VEリノベーションのポイント2|コストはプロにアドバイスしてもらう

バリューエンジニアリング(VE)では、専門知識があるプロの目から見た提案をしてもらうことも重要です。

どこにどれだけのコストがかかっているかをよくわかっているのは、見積もりを作成した業者の専門家です。建築や建材の費用の仕組みは複雑で分かりにくいところもありますが、思いもしないようなちょっとした変更でコストを下げることができたりすることもあるようです。

例えば、類似の素材で代替する、少しサイズを変える、設備品のメーカーを変える、機能は変えずに一部だけデザインが違う設備に変える、など。既製品のように製造がしやすいサイズや素材、割安に使える契約のあるメーカーなど、費用面でより有利なアイテムやアプローチを知っているプロの視線から、効率的な変更を提案してもらうとよいでしょう。

そのためにも、リノベーションでかなえたい価値をしっかり共有しておきましょう。そうすれば、その価値を実現するために、プロ目線でプランや建材をアレンジして新たな提案をしてくれるかもしれません。

まとめ

リノベーションでのコストコントロールには、価値を下げずにコストをコントロールするバリューエンジニアリング(VE)という手法があります。予算オーバーで困ったとき、単なるコストダウンで何かをあきらめるのではなく、リノベーションの目的を達成できる、他のアプローチの発見もありそうです。プロ目線からの柔軟な提案を引き出しましょう。

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