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クッションフロアの張り替え費用を知っておこう

キッチンや洗面所、トイレに張ってあるクッションフロアの汚れやキズが目立っていませんか?古くなったクッションフロアは、あちこち剥がれ、見た目も悪く、思い切って張り替えて見た目を一新したいところです。そこで気になるのが費用です。

今回は、クッションフロアのクッションフロアの金額の相場を知ってもらい、一緒にクッションフロアのメリット・デメリット、他の床材の選択も知っておきましょう。

床材のクッションフロアそのものについては、下記のコラムを参考にしてください。

参考:HAGS「クッションフロア」とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集

 

 

クッションフロアの張替えの相場

クッションフロアの張り替えは、1平米あたり2,500~4,000円といわれています。

クッションフロアのグレード、部屋の広さ、工事の量により上下します。張り替える面積が広い場合や、他の工事と同時にすれば安くなるでしょう。反対に、クッションフロアのみの張り替えでは、高くなる傾向にあります。また工事の方法も、古いクッションフロアを剥がすか重ねて張るかで金額が違います。
職人さんや業者さんに確認しておきましょう。

 

ソフト巾木はクッションフロアとセットで張り替える

クッションフロアとソフト巾木は、セットで工事します。木製巾木の場合は、この限りではありません。

ソフト巾木の下にクッションフロアが張り込んであるので、一緒に交換しないとスキマが見えたり、仕上がりが悪くなったりします。ソフト巾木は、1mあたり300~500円ほどとされています。
例えば、1畳のトイレではソフト巾木の長さは4.5mなので、1,300~2,250円ほどです。洗面所やキッチンも同様に、2,000~40,000円ほどが相場です。
壁の長さに応じて金額が変わりますので、確認しておきましょう。

 

キレイに仕上げるには工事は剥がして張り直す

たくさんの工事をした経験からすると、古いクッションフロアを剥がして張り直したほうがキレイに仕上がります。
古いクッションフロアは凹凸が多く、剥離やキレツなども見られます。上から新しく張っても古いクッションフロアの跡が見えてしまうこともあり、あまり美しく仕上がりません。多くの職人さんは、張り替えを提案します。
古いクッションフロアを剥がす費用は、1畳のトイレで3,000~5,000円程度です。1平米あたり1,000円ほどとされています。クッションフロア張りの3割程度の値段です。

 

 

クッションフロアのメリット・デメリット

クッションフロアにもメリット・デメリットがあります。

メリットは水に強く、クッション性があるので歩きやすいこと、継ぎ目がほとんどないので掃除がしやすいことが挙げられます。
デメリットは、表面が柔らかいためキズに弱く、発泡樹脂素材のため熱や薬品に弱いという点です。
特に水に強い・キズに弱いというメリット・デメリットが床材選びに大きく影響します。クッションフロアのメリット・デメリットをもう少し詳しく見てみましょう。

 

メリット:水に強い、汚れに強い

クッションフロアは防水性が高いので水に強く、表面が滑らかなので汚れも付きにくいメリットがあります。
クッションフロアの表面は、塩化ビニル樹脂で覆われています。継ぎ目がごく少ないので水が中にとても浸透しにくい特徴があります。また、塩ビが汚れを寄せ付けず、表面に凹凸が少なく滑らかなため、汚れが付きにくく掃除がしやすい特徴があります。
また「クッション」の名前のとおり、少し柔らかい特徴もあります。塩ビ樹脂の裏に発泡素材が裏打ちしてあります。このため、少し柔らかく、歩きやすく、断熱性が多少あるメリットもあります。
クッションフロアはメリットを最大限に生かせるトイレや洗面、キッチンなどの水回りに採用されます。

 

デメリット:キズに弱い、熱や薬品に弱い

クッションフロアは柔らかいのでキズに弱く、塩ビ樹脂が高温や薬品に弱いデメリットがあります。
表面の塩ビ素材は、それほど強くないのでキズがつきやすいデメリットがあります。また重い物を長期間乗せていると、裏打ちされた発泡素材がへたってしまい、凹みができてしまいます。熱にも弱く、タバコやマッチ、蚊取り線香などの高温のものが当たるとすぐに焦げてしまいます。
漂白剤、毛染め液などの身近な薬品も変色の原因になるので、こぼれたらすぐに拭き取るようにします。

 

 

クッションフロア以外に同じように使える床材

クッションフロア以外にも同じように使える床材をご紹介します。クッションフロアは水回りにピッタリの床材ですが、それ以外にも使える床材はたくさんあります。選択肢が増えれば、オシャレな製品を選ぶことができます。

 

長尺シート

長尺シートは クッションフロアと見た目が同じような床材です。クッションフロアより硬く、耐久性があります。
主に店舗の床や土足で歩く場所に使われる素材で、水に強く、キズがつきにくく耐久性があります。ただ、クッション性に乏しく、金額も高いので室内ではあまり採用されません。

 

塩ビフロアタイル

塩ビフロアタイルは、どちらかといえば、フローリングに近い素材です。
柄がたくさんあり、フローリングの代わりに使われたりします。主に店舗などに採用され、耐久性がありキズがつきにくい特徴があります。ただ、目地があるので水が裏側に染みこむこともあります。

 

フローリング

住宅では水回りにもフローリングが使われることもあります。
高級感があり、水回り専用のフローリングなら耐水性や耐薬品性もあります。

 

 

まとめ

今回は、クッションフロアの費用を中心に、メリット・デメリットとクッションフロア以外の選択肢についてお伝えしました。
クッションフロアは、水回りにピッタリの床材です。水に強く汚れが付きにくい特徴は、水のかかりやすい台所、洗面所、トイレなどに適しています。
古くなってきたクッションフロアを張り替えるときの参考にしてください。

 

参考:一般財団法人 経済調査会 「建築工事研究会 積算資料ポケット版 リフォーム編 2020」