キッチン回りのリノベーションで最近人気なのがパントリー。日持ちのするストック食材や、使用頻度の少ない調理器具などが置けて使い勝手が良いと人気ですが、家事動線から見た設置場所に迷ったり、憧れるけど、そんなスペースあるの?というのも率直な疑問。今回は、マンションリノベションでパントリーを叶えたアイディアを4つの事例から紹介します。
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もくじ
事例①【オープンパントリー】 造作キッチンカウンターから続くオープンスタイル
こちらは、マンション面積68.01㎡のキッチンパントリー事例です。キッチンは壁付にし、シンク下にキャビネット収納、上部に戸棚を付けて収納力を確保。カウンター上部にはキャビネットを作らずリビングへの開放感をもたせ、かわりに奥にオープンスタイルのパントリーを作った事例です。
このパントリーはキッチンカウンターのすぐ隣に設置、カウンターでの作業に必要なものが取りやすい導線になっています。調理中の移動距離が短いのは、ストレスフリーのポイントです。
上部の棚には細かいものを収納でき、下部分には十分な奥行きがあるので、ゴミ箱などの大型のものや引き出し式の収納家具も置くことができます。
オープン収納の場合、雑然とするのが懸念されますが、こちらのパントリーは対面のキッチンカウンターの延長線上にあり、かつ仕切りの板で見えにくいのが特徴です。
リビングからは全く見えずにスッキリした印象のキッチンになります。
マンション面積が70㎡なくても、パントリーや広いLDKを実現した事例です。キッチン収納が少ないという悩みを解決する事例として参考になりますね。
事例②【オープンパントリー】見せる収納のお手本!で収納力もUP
北欧テイストのデザインが可愛らしいキッチンです。オープン収納のお手本のようですね。壁に造作された棚はお部屋のアクセントにもなっています。
キッチン脇にあるパントリーは浅めの奥行きで、目的のものを見つけやすい仕様です。また、調理中でもサッと手に取れる高さに棚板を設置。パントリーとキッチンシェルフを兼ねた作りになっています。
ダイニングテーブルの横にある作業台にも収納力があり、無駄のない収納レイアウトになっています。この作業台はホームパーティーの際やお子様のお手伝いのときにも作業がしやすい高さ。
北欧テイストの白いタイルとオープン棚で生活感を感じない使いやすいキッチンとなっています。
収納力を確保するのにキッチン上部のキャビネットは、やはり有効です。その場合は、こちらの事例のようにキッチンを壁付にするとリビングへの圧迫感がなく開放的なLDKが実現できます。
こちらの事例はマンション面積73.70㎡(工期2ヶ月)。ファミリー層に人気の広さです。大きな間取り変更はないものの少しずつ広さを調節することで、LDKの広さを確保したりWICを実現したりとライフスタイルにあった間取りを実化しています。
事例③【扉付パントリー】モノトーンキッチンにストライプのアクセント。扉を閉めればスッキリ化も。
開け閉めの楽なスライドドアで閉めるだけで生活感をシャットアウトできるパントリーです。
白い扉で、閉めた時にも圧迫感を感じさせません。ブラック壁×ホワイト天井のキッチンに、パントリーにはこだわりのストライプの壁紙でモノトーンスタルの完成です。
扉を開けた状態だとステンレスキッチンにストライプが映えて、遊び心を感じるおしゃれなキッチンです。閉めるとすっきりした白いスライドドアと、アクセントの黒いドアノブでキッチンのステンレスのかっこよさが際立ちます。閉めても良し、開けても良しのこだわりのキッチンですね。
スペースを広くとった大容量のウオークインタイプ。シックなウォールナットの棚板は可動式で、悩みがちな広い収納スペースでも使いやすい作りになっています。金具の部分もシルバーではなくあえて黒をチョイス。ストライプの壁紙と合わせてメンズライクなテイストのパントリーになりました。
この扉付パントリーの事例は、75.64㎡(工期2ヶ月)と、比較的ゆとりのある間取りです。LDK(約17.8帖)とパントリー(約2.0帖)を広くとり、一方で居室を一つこぶりなサイズにシュリンクし、バランスをとっています。優先順位をしっかりつけることで広いパントリーを実現した事例です。
事例④【扉付きパントリー】 背面扉でスッキリ隠せる、大容量パントリー
リビングの壁は柔らかな曲線デザインになっています。その奥にあるのは木目の美しさが際立つキッチン。後ろのスライドドアをあけると、そこに広がるのはたっぷり収納できるパントリーです。ダストボックスも大き目の調理器具や、調理家電も収納できるデザインとしました。
大容量の収納は奥のものが取り出しにくいのがデメリットですが、こちらのパントリーは棚が一部スライド式になっていて、手の届きにくい奥も簡単にとりだせるのもポイントです。
この扉一面のパントリー事例は実はマンション面積67.98㎡(工期1ヶ月)。ファミリーに人気の比較的コンパクトなサイズの事例ですが、これだけの大容量のパントリーを実現しています。工期1ヶ月というのも、フルスケルトンではなく既存部分を上手に残し、新しいデザインに取り込んでいるから。
カウンターキッチンと上部吊戸棚無しでLDKの開放感を得つつ、壁面のパントリーで大容量の収納を実現した事例です。
まとめ
パントリーのアイディアを4タイプ紹介しました。キッチンパントリーがまだまだ日本で浸透しきっていない背景には、各家庭の貯蔵する食品ストックの量が異なる、大型の調理家電をもたないなどの、個々の生活スタイルの違いがあることや、中古物件をリノベーションする場合はどんなパントリーができるのか、想像しにくいことも理由として上げられます。
リノベーションの際には、様々な事例に触れ、自分の生活スタイルを洗い出すことがポイントになります。
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- 15. 事例|収納〜パントリー〜
- 14. 事例|収納〜オープン収納〜
- 13. 事例|面積80㎡以上Part2~個性的でオシャレ~
- 12. 事例|面積80㎡以上Part1~スタイリッシュ~
- 11. 事例|面積70㎡台 Part2~テーマが光るリノベ~
- 10. 事例|面積70㎡台 Part1~広い空間の活かし方~
- 9. 事例|面積60㎡台 Part2~こだわりアイデア~
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