
リビングは住まう人の思いが詰まった大切な空間、家族や友人が集まり楽しく過ごす場所です。
 「理想のリビングを作りたい」
 そんな理想を叶える一歩となるべく今回は7項目のでの大ボリュームでお届けします。
1.リビングリノベーション・リフォームの理想とトレンド
 2.事例にみるリビング空間の作り方
 3.リフォームとリノベーション・リフォーム。自分に合うのはどっち?
 4.リビングリノベーション・リフォームの費用・コストについて
 5.リビングの床材・床の見せ方
 6.リビングの壁材・天井の見せ方
 7.リビングリノベーション・リフォーム計画の進め方
  
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もくじ
1. リビングリノベーション・リフォームの理想とトレンド

リノベーション・リフォームトレンドでは、以前から人気の「広く開放的なリビング」が引き続き人気。その広さを実現するにあたっては、他の機能をリビングにもってくるということがあげられます。
 個室を充実させるのではなく、作業や勉強、趣味、収納などの場をリビングへという発想です。
トレンドのキーワードは
・開放感
 ・ゆるく繋がる
 ・リビング学習
 ・ワークスペース
 ・リビング収納
などがあります。
部屋のデザインとしては、壁などに書斎コーナーを設置したり、空間を壁で完全に仕切るのではなく、例えば内窓や高めの腰壁、収納を利用した仕切りなど、ゆるく繋がりつつもそれぞれの仕事・勉強・収納などの空間を確保するというスタイルです。
2. 事例に見るリビング空間の作り方
開放的な空間は元の限られたマンションサイズに対して、要望と条件や様々な外的要因を照らし合わせ、それぞれにあった計画で実現されます。事例をいくつか見ていきましょう。
リビング空間の事例 5選
1)一つながりの空間で開放感あるリビング
こちらのリビング、実は土間から一つながりになっています。間仕切りをしないことで広さを確保した事例です。キッチンにも吊戸棚や、窓に面したリビングにも高い家具などがなく開放感のあるデザインになっています。
2)リビング+WIC


ソファの後ろにWIC作った事例です。洋服が多く、またリビングで過ごすことが多いお二人はリビング内にクロゼットを設置しました。仕切りの壁の高さを調節して天井近くに抜けを作っています。空間がゆるく繋がっているので、換気ができて開放感も得られるデザインです。
3)リビング+書斎・ワークスペース
リビングの一角を書斎コーナーにした事例です。左側のデスクにはキーボードが隠されていて、ふたを閉めるとデスク、開けるとキーボードという使い方ができます。男の子3兄弟がみんなでリビングで過ごすことも多いそう。壁にディスプレイされたギターはすぐに手に取れるので、音楽のある親子の触れ合いの時間が増えるかもしれませんね。
4)リビング+ハンモック

こちらのお宅は、どの角度からみても開放的でおしゃれ。2面採光を活かしたLDK設計で、キッチンを中心としつつゆったりしたLDとなっています。天井からつるされた植物やハンモックが、窓越しの風景と一体となり、ゆったりとした時間の流れを感じさせます。
5)リビング+小上がり

バルコニーから富士山が見える環境を活かしたリビング設計。小上がりは子どもが小さいうちは開放して遊び場に、大きくなったら閉じて個室にもなるように計画されています。小上がりは窓辺に腰掛にちょうどよい高さであること、小上がりに立ったときにも窮屈にならない高さが計算されています。
3. リフォームとリノベーション。自分に合うのはどっち?

情報収集をしていると、リフォームとリノベーションがでてきて、どっちが自分に合っているのか迷ってしまうこともありますね。
正直なところ用語よりも、実現したいことができるかどうかが気になるところだったりします。一方で、正しく用語を知っておくことが、欲しい情報に繋がることもあるので、以下についてチェックしておくと良いでしょう。
1.リフォームとリノベーションの違い
 2.フルリノベーションと部分リノベーションとプチリノンベーション
 
 ひとつずつ見ていきます。
1.リフォームとリノベーションの違い
リフォーム …回復。元の状態に戻す(壁紙や建材を新しくする)こと
 リノベーション…刷新(もとの状態をアップグレード)すること 
・リフォームタイプ
 もとの間取り、機能、性能に満足している。壁紙などが新しいものになれば良いという人向き。 検索キーワードは「リフォーム」。具体的な壁紙の種類やコスト、工期を調べることができます。 
・リノベーションタイプ
 もとの間取りに違和感がある。(リビングに広さが欲しい。LDKとして考えた時のキッチンとの一体感がほしい。など) 
 素材(床・壁・天井材)、機能、性能にこだわりたい人などにオススメ。
 検索キーワードは「リノベーション」。個性豊かな、千差万別の事例にヒットしやすくなります。事例によってコストや工期も異なるので気に入った事例を ストックして、業者に相談するのが良いでしょう。 
■参考記事
 ・リフォームとリノベーションの線引きは?その違いについて紹介します 
 ・リノベーションとリフォームの違いは?メリット・デメリットもご紹介
2.フルリノベーションと部分リノベーションとプチリノンベーション
次に、リノベーションの種類についてみていきましょう。
 大きく分けて3つあります。
1)フルリノベーション
   フルオーダープラン/パッケージプラン
 2)部分リノベーション
 3)プチリノベーション
ひとつずつ見ていきましょう
1)フルリノベーション
 内部全てを一度壊し、スケルトンの状態にしてからリノベーションします。
・フルオーダープラン
 ゼロから設計士と共に作り上げます。間取りの作り方から、壁紙に至るまでひとつずつ決めていきます。
・パッケージプラン
 フルオーダープランと同様に、フルリノベーションですが、いくつかきまったプランの中から、選択してリノベーションをしていきます。ベースとなるプランがあるのでゼロからつくるのは大変という方でも始めやすいプランでもあります。
2)部分リノベーション
 全てを壊してスケルトンにするフルリノベーションとは異なり、既存の状態で使える部分をそのまま残し、刷新したい部分のみをリノベーションする方法です。リフォーム済物件などは、寝室やキッチン設備が新しいことも多く、そのまま使用するのに問題ないことも多くあります。使える部分と刷新したい部分にわけることでコストメリットも生まれます。
3)プチリノベーション
 プチリノベーションは、玄関のみ、トイレのみ、キッチンのみといった具合に、部分リノベーションよりもさらに範囲が狭くなります。 

範囲を限定しつつ、それまで持っていた課題を解決するのがプチリノベです。プチリノベパッケージプランもあるので参考にすると良いでしょう。
このように、リノベーションにも種類があります。どういった課題を解決したいのか、また予算にあわせて選択するようにしましょう。実際どのプランがあっているか自分でもわからないこともあります。そんな時はプロに相談するのも一手です。
4. リビングリノベーションの費用・コストについて
リビングリノベーションにおいても、実際にどんなリノベーションを施したいのかによって大きく変わってきます。マンションのリビングリノベーションは50万円~150万円ともいわれています。ビジュアルイメージとしても目安になるのがパッケージプランです。この他、解体・撤去・仮住まいにかかる費用なども業者によって異なるため、事前に確認する必要があります。
■参考記事
 リビングをリフォームしたい!かかる費用や注意点を徹底解説
5.リビングの床材・床の見せ方

リビングリノベーションの床材には、フローリングをはじめ、クッションフロアやタタミ、コルク、コンクリートなどがあります。
その中でも、「リノベーションといえば無垢フローリング」というほど、リノベーションでは無垢材の人気があります。
 ■参考記事:床リフォームの種類や工法そして注意点をご紹介 
<フローリング材について>
フローリング材はとても人気があり、種類も豊富。樹種だけではなく色や厚み、幅、長さ、質感、変化の違いなどがあり、またそれぞれをスタイルやデザインで選んだり、機能で選ぶことが可能です。
1)フローリング材の種類
 フローリングの床板選びに迷っている人へ!床板の種類と特徴まとめ 
 建材サイトHAGS|フローリング材一覧
2)床暖房
 リノベーションで床暖房を入れるなら知っておきたい無垢材のこと 
3)ペット
 無垢の床でペットを飼う際の注意点|床の滑りや傷、汚れは大丈夫? 
4)防音
 床や壁を防音仕様にしたい!防音リフォームの種類と気になる費用まとめ 
5)DIY
 DIYで床を張替える方法とおススメ床材
<フローリング張り方>
フローリングをセンス良く見せる方法は「張り方」を工夫することです。
 フローリングの材料を生かしてシンプルに見せるには「乱尺張り」、見せ方を工夫してデザイン良く見せる「ヘリンボーン張り」が有名です。
1)乱尺張り
 費用を抑えながらも個性的に見せる 無垢フローリングの “乱尺張り”って?
2)ヘンリボーン
 フローリングの床をヘリンボーンスタイルにしよう
3)「フローリングの張り方まとめ」についてはコチラ
 イメージが変わる!無垢フローリングの張り方
6.リビングの壁材・天井の見せ方

リノベーションでは、リビングの壁や天井のデザインも楽しむことができます。
 特に、「白」が多い天井は、個性を出しやすい部分ともいわれています。
 また、壁も同様。素材、色、組み合わせ、柄、選択肢が多いのが特徴です。
壁材と見せ方

リビングの壁に使われる素材は、クロス、塗り壁、ウッドパネル、コンクリート、モルタル、タイルなどです。また素材に「色」や「柄」を付けることもできます。
選択肢が広すぎても大丈夫。部屋全体のテーマに合わせて選んでいくことでまとまりが出ます。
 ■参考記事:失敗しない内壁の素材の選び方
1)壁紙(クロス)
 住まいの中では一番使われているのが壁紙(クロス)です。
 色や柄の種類が多く、最近では黒板にもなるものから調湿作用のあるものまで、選ぶのに迷うほど種類が豊富です。 
■壁紙関連記事:
 ・事例付き!壁紙リフォームで押さえておきたい種類・選び方
 ・壁紙をリノベーションしておしゃれな内装に。イメージに合わせて色を選ぼう 
 ・リノベ向きの壁紙クロスは?素材ごとの特徴をお伝えします
 ・壁紙の張り替えにかかる費用相場は?自分でもできるDIYのポイントをご紹介します 
2)塗り壁
 リノベーションでは本物志向の方が多く、塗り壁の人気も高いです。壁紙では表現が難しい質感、陰影や表情、調湿性などの性能が人気の理由です。
塗り壁関連記事
 ・「漆喰」とは何か?|誰でもわかるリノベ用語集 
 ・暮らしの知恵「珪藻土」を壁や小物に取り入れた自然素材の日常を
3)ウッドパネル
 木材はその特徴からカフェ風、ヴィンテージ、クラシック、ビーチスタイルなど色と風合いによってテーマ性をより色濃く反映できるアイテムとして人気を集めています。
作りこまれたウッドパネルから、最近では「 OSBボード」という木片をプレスしてつくったボードも人気がでています。
ウッドパネル関連記事:
 ・ウッドパネルのおしゃれ力がスゴい!~木の壁リノベ 4選+最新おしゃれパネル~ 
4)タイル
 タイルは日本でも古くから使われており、基本的には耐水性や耐久性が高い優秀な素材です。デザインも豊富で、リノベーションでは機能性だけでなくインテリアの装飾としても人気が高いアイテムです。
タイル関連記事:
 ・リノベーションはお部屋の雰囲気を”タイル”で決める
 ・タイルを使ったリフォーム。家の中でのタイルリフォームアイデアもご紹介
 ・人気のサブウェイタイルをご紹介! 
天井の見せ方

天井を高くしたいと思っても、建物の関係上限界があります。昔から「天井を少しでも高く」と考えているのは同じで、ちょっとした工夫で天井を高く見せる技法があります。
・もっと広く!面積を変えずに視覚効果で広く見せるリノベワザ! 
 ・【天井リノベーション】広く!オシャレに見せる、ブラック。最新事例5選 
7.リビングリノベーション計画の進め方


リノベーションで重要なのは家族全員の計画です、リノベーションの目的、資金計画、工事計画の3つが、基本の柱です。
1)リビングリノベーションの目的をしっかり整理する
 「キッチンと一体のリビングがほしい。」「家族みんなが一緒の空間ですごしたい」「リビングに映画館のようなシアタールームを作りたい」
リノベーションの第一歩は、家族の要望を整理することからスタートです。
 ・リフォームだ!見積もりだ!でも、その前に。 
2)資金計画
 工事費用は現金で用意するか、銀行からお金を借りるのか。またどの程度資金を準備すればよいかも押さえておくと良いでしょう。
 ・マンションのリノベーションを予算内で行うためのポイント 
 ・リフォームの金額ってどれくらい必要なの?内容別で費用相場をご紹介します。 
3)工事計画
 リノベーションの目的、業者、工事費用がまとまったら工事計画を具体化させていきましょう。
 工事期間中は仮住まいにするのか、家族の都合や工事内容を加味して適した時期を検討します。 
8.リビングリノベーションの注意事項
自由度の高いリノベーンションですが、注意点があります。特に、リビングを広くしたいという要望の中で注意すべき点、「構造」です。
マンションでは「取り除ける壁」と「取り除けない壁」があります。「取り除けない壁」=「構造上必要な壁」です。この壁があると、取り除けないため広くすることができない可能性があります。リビングリノベーションの際には、中古物件購入前に必ずチェックする必要があります。
 ・マンションリノベで壁はどこまで取り外せるの? 
 ・マンションをリフォームしたい!間取り変更の方法や注意点をご紹介します 
まとめ
今回はたくさんの事例と共に【完全版】リビングリノベーションについてお伝えしました。
リビングは住まう人の思いが詰まる楽しい空間です。そのリビングを上手にリノベーションするためのコツは家族ひとりひとりの要望を整理してみんなが楽しめる空間にすること。そして要望を具体的にするにはたくさんの事例を知ることが近道でもあります。
 ショールームなどでは床材や壁材を実際に使用しているので、イメージを膨らますこともできます。「こんなスタイルいいな」と思ったら一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
  
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